銭湯の中で常連客さんと
「ここのワンちゃんの姉妹の黒ちゃんも連れてきとるん?」
「はい、お里帰りって事で一緒ですけど、奥さんにみてもらってます」
「それはええな〜黒ちゃんも久ぶりやろ。最近会わんかったもんね」
「はい、久しぶりで番台で再会を喜んでました」
そんな会話を楽しむママ
パパの様子はわかりません
隣の男湯のお湯が勢いよく流れ出す音
きっとパパがさぶ〜っと湯船に入ったんでしょう
あ〜〜〜っと気持ちよいため息だけは聞こえてましたけどね
あれこれして2時間!
番台の旦那さんの姿がありません
(夜の時間帯はいつも旦那さんが座ってるのに・・・)
パパも時間をみて出てきました
番台からかけよる奥さん
慌ててあった奥さん話がつかめないパパとママ
奥 「今主人が○○○動物病院へ桃ちゃんを連れて・・・・」
なにがなんだかわからないけど、顔色が変わった私達
お風呂でほてった顔も一気に真っ青に
奥 「階段から落ちて手をどうかしたみたいで・・・・・」
足の振るえを押えるので精一杯だった事しか覚えてません。
直ぐに後を追うパパとママ


どれだけスピード出してたかもわかりません。
診療時間を過ぎても明かりがついている○○○動物病院
車中、一言も会話のないパパとママ
これまで見たことないようなパパの怖い顔
ハンドルを握る手は汗びっしょりでした
扉を開けると旦那さんが待合室にいらっしゃいました。
これまでの状況を説明しようとされてた旦那さんの話も聞かず 診察室に入るパパ
ママは旦那さんの話を聞きました
何でも目を離したすきに階段から落ちたとの事。
旦那さんが車で搬送する間もずっと凄い声で鳴いてたらしく、手を触るとかなり怒ったようで触らせてくれなかったみたいです。
温厚な桃の急変な態度に旦那さんも骨折を心配されてたようでした。
旦那さんは、はっきりするまでここにいるとおっしゃって下さいましたけど、銭湯もまだ営業中です。
ママは丁重に
「お店に戻ってください。ここまで桃を連れてきてもらってありがとうございます。
はっきりしたら連絡いれますので」
そういって旦那さんは仕事(銭湯)に戻ってもらいました。
先に入ったパパの後ろ姿は肩で息をしてるかのように体全身が小刻みに動いてました
ママは状況を聞くこともできません
先生どないや。命は大丈夫なん
手の1本2本はどないでもいいから命だけは助けてくれや!
先生に対する言葉も強い口調のパパ
治療する先生も汗びっしょり
レントゲンを見ながらの説明
レントゲンの結果、右手の肩から肘の間の骨両サイドが手羽先の骨をぽきっとおるような形で骨折してます。
ご主人の心配されている命には別状はありません。
まだ若いので自然治癒力での回復を待ちましょう
しっかり骨を固定して2週間もすると骨は自然にくっ付きますから
桃の右手を包帯で固定
炎症止と痛み止めの薬
処置中も一度先生の手を噛んだようでした。
先生も 「桃ちゃんが噛むくらいだからよほど痛かったのでしょう。でもちゃんと処置させてくれま したから大丈夫です」
そう言って下さいました。
早く家に連れて帰りたかったので、お里には寄らず電話で状況の説明をしました。
お里の旦那さんや、奥さんに申し訳ない気持ちでいっぱいのパパとママ
だって、のんきにお風呂入って人に桃を預けた結果がこうなってしまったんです。
勿論、桃に、一番に謝らないといけないパパとママ
抱っこした桃の顔は涙でいっぱい。
ママの腕の中でクンクン泣いてました
(今、この記事を書きながらも当時の事がはっきり浮かんで涙があふれてきます)
ケージに入れて、ママはケージの真横にピッタリと布団を敷いて寝ました
でも寝ることはできません。
桃が体を動かすたびにキャインっと泣くんです。
「じっとして!早く寝なさい」 ママは祈るような数日を過ごしました
これが骨折前日の元気な桃の写真です。
あと3日でトリミング予約の日こんなに毛も伸びきってました
右手もまっすぐです。
この日を境に
こんな姿になってしまいました。


これは数日たった桃です。奥のケージに青いマットがみえますよね。
3本足でのバランスがうまくとれずに転倒するので、マットを置いてます

この頃になるとロープをかじって遊ぶ元気がでてきました。

大きめのベットを用意して。
でもあまり動こうとはしない桃

なにかに横たわってばかりの桃。体の毛もかなり伸びてお顔がわかりません。
エリザベスは首が痒そうだったので昼間の少しの時間外してあげてました。
傷の部分を舐めたりすることもない桃
排泄する時が一番かわいそうでした。人間なら抱っこして介助してあげれるもののワンは自力しか方法がないですもんね。
壁に寄っかりながらするものの、バランスが崩れ倒れる
目を覆いたくなるほどでした
固定から一週間した時、桃の固定した指先の方向がおかしいのに気付いたママは
病院へ駆け込みました。
レントゲンを撮ると2本の骨がずれて、ずれたまま筋肉がついてきてました
ママとパパが桃を押え、先生がなんども折れた骨をグリグリ探りながら固定する
その時の桃の悲鳴は今も耳に焼き付いています
きれいに固定してレントゲン・・・・ずれている
また骨折箇所の骨をグリグリ
桃の悲鳴 押さえつけるパパもママも探る先生も噴出す汗
なんとかきれいに固定させて自分でつながるように努力してくれた先生
2時間も同じ処置を繰り返しました。桃は痛みでぐったり
どうやら一週間の固定の間に骨がずれて固まりだしてその回りに筋肉がつきだしているようでした。
骨折した骨をグリグリ触られ引っ張ったり・・・・人間でも我慢できますか
先生や私達を噛むことも泣く一生懸命痛みと戦う桃
パパは言いました。 「先生、他に方法ないんかい!」
先生はなるべくなら麻酔を使う手術を避けてあげたいと考えてあったようでした。
レントゲンを見ても、もうプレートを埋め込んでの手術しかないと決断されたようでした
体調を考えて来週の手術が決定
なんど聞いても分かる訳ないのに、私達は手術について聞きました
先生は快く説明してくださいました
最後に「動物、特に小型犬にとって一番怖いのは手術じゃないんです。麻酔なんです」
といわれました。
手術までの数日、パパは毎日のように仕事帰りに病院経由で帰宅
パパの事は後になって先生から聞いたのです。
桃に打つ麻酔の量について
桃の手に埋め込むプレートをみたい
術後の痛みや回復状態
こんな患者さんみたことないってくらい通っては質問攻めだったらしです
手術は診察が終わってからの時間、夜9時から開始しました。
当日の前夜から水も食事も完全絶食です。その日、パパはお弁当を持って出勤しましたが帰宅したバックの中には手付かずのお弁当がはいってました。
「桃が食べんとガンバッとるのに、俺たべられへんかった」
そういうパパの目は涙で潤んでました
「なんば泣きよると!手術すればまた元気になるやろ!」ママは空元気でした
桃をくるむ毛布やタオルを袋いっぱいに荷物をまとめて約束の時間より少し前に病院につきました
病院に入ると、いつも私服の先生が緑色の手術着
「先生、桃の命だけはお願いしとくで!麻酔の量間違わんとってな」
全く失礼なパパですが・・・・これがパパの心からの叫びなんです。
待合室で1本注射を打ちました。
「吐くかもしれませんので」そういわれた途端、桃はママの腕の中で吐きました
もう1本注射しました。 これが麻酔の導入剤のようでした。
しばらくして手術台へ連れて行かれた桃。 手術の予定時間は2時間少し
その頃迎えに来てくださいとの事。
病院の外にはお里の旦那さんと末娘さんがきてありました
「終了まで時間がありますから俺らも帰ります」
旦那さんたちも帰られました。
パパが帰る訳ありません。病院のPにいると先生の気が散るといかんといって
少し離れた路肩に車を止めるパパ
時計の音が妙に聞こえます。まだ5分・・・・もう桃寝たかな〜
また5分・・・・・先生ちゃんとできてるかな〜
また5分・・・・・麻酔ちゃんとしとるやろか
ずっとパパは言ってました。2時間がこんなに長かった事はありません。
予定の時間より少し遅れて病院に近づくとまだ明かりがついてます
予定時間はとっくに過ぎたで。まだや〜えらい長いな〜なんかあったんとちゃうんか
それから30分して携帯がなりました。病院からです。
即行、病院にはいりました。先生もあまりの速さで
自宅待機中と思ってあったみたいで自宅からの異動時間も考慮して電話くださったようで、1分もせんと入ったもんだから
手術室の奥のバリケンに入れられてた桃、目が開いてました。
「先生、今夜家に連れて帰宅しても大丈夫ですか。私不安なんですけど」
先生は
このいやな病院に泊まるより家族の元に早く帰るほうが桃ちゃんには安心ですよ
そういわれました。
全身消毒したかのようにエタノールの匂いの桃。麻酔も覚めかけなのかヨダレを出す桃
振動がないように運転するパパ。
帰宅してもまだぐったりしてました。それから3日オシッコもしませんでした
うんPは一週間。
次の日消毒に病院へ 消毒と点滴が数日続きました
これは術後しばらくたってからの桃です 当日の写真はありません


いつもこんな顔の桃でした

手術から1ヶ月たったこの頃になると器用に3本足で歩けるようになってました


これが桃の最大マックス、ボッサリーノの姿です。最後のトリミングから4ヶ月近くたってます
排泄もこうやってしてました。
術後直ぐの排泄もゲージから出てこの決まった排泄場所まで歩いてきてしてました
「桃、こんな時はどこでもしていいよ」ママはそんな気持ちでいっぱいでした
ゲージの中にトイレも出来るようにシートをしても、そこではしません。
最初に教えたここでしかしなかったのです。
人間なら介助してさせてあげれるのに・・・・・ワンって本当にえらいですね
それからしばらくたった5月 少しだけカットしてあげました

当時同居してなかったばぁ〜ばも駆けつけて、一緒に神戸祭りを見学できるまでに回復しました。
でもこのとき桃はヒートが始ってました。
固定された右手、首からつった紐 ・ 加えてオムツまで履いて
これが今日の洋服イヤイヤ症候群の原因かもしれません。
体の自由を奪われたような感じが不快だったのでしょう。

やっとこの頃になると走ってまわれるようになりあした。
仲良しの永くん(ダックス)もお見舞いに来てくれました。
6月の半ばを過ぎました。そろそろ梅雨にはいります。

6月末にやっと桃の手の固定が全部外れました。
このときをどんなに待ったことでしょう。 右手が細いのわかりますか?
3ヶ月もの間、固定していたので右手の筋肉がおちています。
これはしかたのないこと。 直ぐには右手をつくことが出来ない桃
自分でも固定していたものが取り除かれて不思議そうな桃でした
その後もパパとママの心配のタネはたくさんありました。
床ですべらないように・・・・・・
右手に負担がかからないように・・・数え上げるといっぱいです。
2年がたった今でも、トリミングに出す時はとても慎重です。
ギブスがとれたあとの最初のトリミングで申し出してあったにかかわらず、骨折部分が炎症をおこしたのです。
右手をトリミングしたり爪を切ったりした時、無意識に手を引く桃
その時傷口に負担があったのでしょうね
それ以来爪カットは病院の先生が切ってくださいます。
「右手に限ってはカットが出来なくてもいいです。無理にきれいになんてしないでください」
毎回美容室での注文です。
勿論ちょっとした階段の昇降もさせません。
こうやって桃と私達の闘病生活は終わりました
今日このいやな思い出を記事にしたのは
このブログを見てくれる愛犬のみなさんに伝えかったのです。
知り合いだから大丈夫、お留守番は家の中だから大丈夫
決して思わないで欲しいのです。
狭い拘束されたケージですけど、ココが一番安全だということ!
桃のように、飼い主の甘い考えで怪我をさせないでやってください。
桃ママはそれだけを言いたくてこの痛い過去をUPする事にしました。
あなたの愛犬はあなたの手で守ってあげてください・・・・・・・